免疫のチカラ
今後、医療漫画や参考書にかこつけて種々の記事を書いていきます。
今回は協和発酵キリンのホームページに掲載されているwebコミック『新抗体物語』。『Ns'あおい』『町医者ジャンボ!!』、『Dr.アシュラ』を手がけたこしのりょう先生が描いています。
免疫学の研究者牛島元のサクセス・ストーリーを描いたこの作品ですが、初学者に免疫というものを分かりやすく説明するために描かれたもののようです。
作中では花粉症、ワクチン、抗体医薬品、バイオシミラー(バイオ医薬品の後発薬)などについて説明されていました。
腫瘍内科を志す身としては免疫チェックポイント阻害薬の今後の動向も気になるところ。昨年の臨床腫瘍学会でも多くの先生が取り上げていました。悪性黒色腫をはじめとした種々の癌腫に効果があることから注目されていますね。
免疫チェックポイント阻害薬は薬価や長期的な副作用など課題が多いのも確かです。
例えば抗PD-1抗体ニボルマブの場合ですが、悪性黒色腫に対しては3週間に1回の投与が数年間必要で、体重50キロの患者だと1回になんと約75万円かかるそうです。
その一方で新しい治療法が確立するかもしれないというのはとても刺激的と感じる自分もいるのも確かなんですよね。
まずは患者さんが何を求めているか話し合って、時間内にそれを汲みとって治療プランを分かりやすく提案できるように勉強あるのみ。